[1] 1 2 3
2 コード作成の作法
- コードを書くときは,半角全角に超注意
- コードを書くときは,インデントを揃える
- コメントをたくさん書く
- 変数名は原則,英数字とアンダースコアのみ
オススメの本2冊
2.1 コードの書き方
Rに限らず、プログラミング言語では、コードを書くときにいくつかの作法があります。 コードを書き始める前に、これらの作法を知っておくことは、コードを書くときに役立ちます。 作法を守って可読性が高いコードを書くことで、エラーを防ぎつつ、また他人が読んだときにも理解しやすいコードを書くことができます。
2.1.1 半角英数と大文字小文字
コードを書くときには、半角英数を使うようにします。 直接入力とも呼ばれます。
またプログラミング言語では、大文字と小文字を区別します。 つまり、a
とA
は別の変数として扱われます。 一見、大文字と小文字の見分けが困難な文字もあるため、注意が必要です。
2.1.2 インデントと半角スペース
コードを書くときには、インデントを揃えるようにします。 インデントとは、行頭の空白のことです。 インデントを揃えることで、どの行がどのブロックに属しているかが一目でわかります。 インデントはTABキーを押すことで入力できます。
また、演算子の前後には半角スペースを入れるようにします。半角スペースは無視されるので、コードの実行には影響を与えません。
#インデントを揃えていないし、
#半角スペースも入れていない例
if(x>0){
y<-x*2
z<-x*3
}
# インデントを揃えて、半角スペースを入れた例
if (x > 0) {
y <- x * 2
z <- x * 3
}
# 読みやすいですよね。
コンマの後ろにも半角スペースを入れるようにします。
半角スペースと全角スペースを混在させないようにします。 全角スペースは文字として扱われるため、エラーの原因になります。たとえば、次のようなコードはエラーになりますが、発見することが難しいので、注意が必要です。
# 全角スペースや全角のコンマを使っているのでエラーになる
<- c(1、2、 3、 4、 5、 6) dice
2.1.3 コメント
コードを書くときには、コメントを書くようにします。 コメントとは、コードの中にプログラマーがメモを残すためのものです。 コメントは、コードの実行には影響を与えません。 Rのコメントは、#
で始まる行です。
# これはコメントです。
# この行は実行されません。
dice <- 1:6 # サイコロを作成
コードを1ヶ月後に見直したとき、自分が何を思ってこのコードを書いたのかを思い出すことは難しいので、コメントは積極的に残すようにしましょう。
また,今まで皆さんは間違ったコードを書いてしまったときは,コードを削除していたかもしれませんが,どこが間違っているのか,後で確認できるように,コードは消さずにコメントアウトしておくようにしましょう。
coin <- c("H", "T") # コインを作成
# mean(coin) # 文字列の平均はとれないのでエラーになる
2.1.4 変数名
変数名は自由に決めることができますが、いくつかのルールがあります。
- 変数名は、英数字とアンダースコアのみを使うようにします。少々長くなってもよいので、わかりやすい名前をつけましょう。
- 変数名は、数字で始めてはいけません。
- 変数名は、大文字と小文字を区別します。
- 変数名は、R上であらかじめ定義されている予約語を使ってはいけません。例えば、
if
やfor
などは予約語です。
RstudioやVS Codeにはコマンドや変数名を途中まで入力したら、補完してくれる機能があります。 したがって少々長い変数名でも、途中まで入力すれば補完してくれるので、入力もそこまで面倒ではないですし、変数名を覚える必要はありません。
year_2000_2023 <- 2000:2023
数値:
数値で、連続した整数値を作成することができます。 1:10
は、1から10までの整数の数列を作成します。
最近のバージョンのRでは日本語の変数名も使えます。
分かりやすいといえば,分かりやすいですが,日本語フォントは文字コードに表示が左右されるため,場合によっては文字化けの原因になります。
2.1.5 まとめ
- R + RstudioかR+VS Codeを準備
- コードはインデントと半角スペースで見やすく
- コードにはコメントをたくさん書く
- 変数名は原則,英数字とアンダースコア
_
を使う。
2.2 練習
以下のコードを見やすいように半角スペースを入れて書き換えてください。