はじめに

松浦プレゼミへようこそ。

このウェブ資料は、2023年度秋学期に開講される「プレゼミ」のための学習用教材です。 このプレゼミの目的は、3〜4年次に所属する専門演習(以下、ゼミ)で執筆するであろう卒業論文を、いわゆる「実証研究」といわれる研究論文として書くために、必要な基礎知識を提供することです。 つまり、一見複雑でバラバラにみえる経営活動でも、実はその実務が生じている背景には何らかの法則があるはずで、その法則を大規模データを分析することで明らかにし、

なぜあの会社は〇〇なのに、こっちの会社は△△なのか?

といった経営現象が生じる因果関係を説明し、これから起こるであろう経営現象を予測するための理論を構築する、いわゆる事実解明的研究(positive research)を行うことができるようになることを目指します。

会計を専門とする学生以外もいることを想定し、どの分野のゼミに入っても役立つように、プレゼミを通じて広く統計学や計量経済学の知識を習得し、その統計分析をプログラミング言語Rを使って実装できるようになることが、プレゼミの最終目標です。

さあ,たった15回約4ヶ月のプレゼミですが、少人数のクラスならではの濃密なインタラクティブな講義を通じて、データ分析が得意分野といえる経営学生として、活躍するためのスキルを身につけましょう。

このプレゼミの担当教員は、立命館大学経営学部で「会計制度論」を担当する松浦総一です。専門は財務会計・税務会計で、実証的な研究に取り組んでいます。 利益マネジメント(earnings management)や税負担削減行動(tax avoidance)といった経営者による裁量的な会計行動の実態を、経済学的な視点から定量的に分析することに関心を持っています。